TOYOTA ARENA TOKYO

施設維持管理

”民設民営”のTOYOTA ARENA TOKYOの施設管理業務の魅力とは?

member profile

メンバープロフィール

アリーナプランニング部 運営企画室 / 室長

大石 伸一郎

大学卒業後は総合リース会社でソリューション営業に従事。その後、大規模集客施設の運営会社において人事、自主開催事業、国際事業を経験。この経験を活かして大規模施設の開業プロジェクトに参画し、施設運用全体の基盤づくりに貢献した。2023年1月にトヨタアルバルク東京株式会社に入社。

アリーナプランニング部 運営企画室 / サブマネージャー

小林 翔

大学卒業後、メーカーで社内システム開発に従事。その後、官公庁等で大規模スポーツ施設やその他集客施設の設計・工事発注や運営業務を担当。2024年4月にトヨタアルバルク東京株式会社に入社。

QUESTION 01

お二人の担当されている業務の内容を教えてください。

  • 大石

    開業前である現在(25年5月時点)までの中心的な業務は、トヨタアリーナ東京の建築にかかわること、例えばアリーナの構造や内部のレイアウト、トイレの数や配置といったハード面の検討などです。それと並行して、現在では開業後の施設運営計画の策定にも取り組んでいます。
    小林は運用設計や管理体制の構築を主に担っています。例えば、来場者の快適性や安全性をどう確保するかという視点から、維持管理や清掃・警備など、多方面にわたるオペレーションを関係各所と調整しています。

    インタビュアー

    もともとお二人はそういった施設の建築や管理のバックグラウンドがあったのでしょうか?

  • 大石

    私は建築の専門ではなかったのですが、過去に大型施設の立ち上げから運営全般に関わった経験があります。建築のプロではないからこそ、施設運営の実務視点から「来場者が快適に過ごせる施設」「イベント主催者にとって使いやすい施設」といった視点を建築段階から織り込んできました。建物が完成してからでは変えられない部分が多いですから。

    小林

    私も施設の運営・管理には関わってきましたが、少し違う点としては、建築設計や改修工事の発注、工事監理のような業務にも比較的長く携わってきました。ゼネコンではなく運営者側の立場から、設計~発注~監理という一連の流れを担当してきました。
    また、劇場やスタジアムといった集客施設の管理経験もあるので、アリーナのような多目的施設には親和性を感じています。

  • インタビュアー

    トヨタアリーナ東京での勤務について、やりがいや魅力を感じる部分はありますか?

    小林

    個人的には、アルバルク東京が自前のホームアリーナを持つことで、より一体感のある場が生まれるという点が楽しみですね。過去に某スタジアムの仕事をしていた際に、数万人の観客が一体となった瞬間をピッチレベルで体感したことがあります。あの時の震えるような歓声と感動は、今でも忘れられません。そうした「場の力」を、今度は自分たちの手で作っていけることが、この仕事の大きな魅力です。

    大石

    私たちの仕事は決して目立つものではありませんが、快適で安全な環境を提供するという裏方としての責任があります。表には出ませんが、このアリーナを利用する方々が快適にイベントを楽しんでいる時こそ、我々の仕事が成功していると思っています。

QUESTION 02

トヨタアリーナ東京に応募した理由を教えてください。

  • 大石

    私は以前、ある国際展示場の立ち上げに関わっていましたが、ちょうどその仕事が立ち上げから運営まで軌道に乗り出したところで一区切りのタイミングだと感じていました。新しい施設を作るという情報を得て、もともとこういった施設の立ち上げに携われるチャンスは非常に魅力に感じていましたので、思い切って応募しました。
    その中で特にコンテンツを持つ企業が、自ら施設を運営する「民設民営」モデルは国内ではまだ珍しい事例でもあり魅力を感じました。

    小林

    私はアルバルク東京のホームページをたまたま見たのがきっかけでした。
    以前からスポーツの現場で働きたいという思いがあったこと、キャリアの中で長く施設運営に携わってきたこと、それがちょうど交差するのがトヨタアリーナ東京の募集でした。
    私自身は以前某スタジアムの運営に携わることがあり、いわゆる「公設民営」の枠組みを経験してきました。もしクラブとアリーナが別会社だったら、応募していなかったかもしれないですね。

  • インタビュアー

    クラブと施設が一体化している点に、魅力を感じたということですね。

    大石

    一般的なアリーナでは、クラブと施設の運営主体が別の会社で、どうしてもそれぞれの事業責任が前面に出てきます。その結果、必ずしもファンや来場者、地域全体の最適解にはならないこともある。でもトヨタアリーナ東京の場合はクラブと施設が一体となっていて、共通のビジョンのもとに全体最適で動ける。これは、実務レベルでの意思決定スピードや柔軟性という点でも非常に大きなアドバンテージです。

  • 小林

    トヨタアリーナ東京はクラブとアリーナが一体の事業体であるからこそ、自分たちが運営しやすい設計にできるというのは、施設管理としては本当に稀有な環境です。今回は自分たちがゼロから仕組みをつくれる段階から携われます。これまでの経験をベースにしつつも、試行錯誤しながら新しいスタンダードをつくるような仕事ができると思っています。

QUESTION 03

これまで携わった業務で最も苦労したことはなんですか?

  • 大石

    やはり建築段階での関係者との調整は相当な労力がかかりました。アリーナのような大規模施設は設計者や施工者、さらに各種専門工事業者など、非常に多くの会社が関わります。
    「良いアリーナを作る」という目的は一致していても、設計の視点と運用の視点では最適解が異なることもあり、議論になるポイントは少なくありませんでした。
    たとえば「トイレのサイン」。「全体の意匠に馴染むように、主張しすぎないモノトーンで統一したい」といったご提案をいただくんですが、運営側としては「とにかく目立ってほしい」「遠くからでも一目で分かるように赤と青で大きく表示したい」と思うわけです。  そのすり合わせは正直、時間も工数もかかりますし、かなり労力が必要でした。ただ、設計側からプロの視点による提案の意図や技術的な背景を教えてもらえる機会でもありましたので、最終的には自分たちの運営知見にも還元される部分が大きかったと感じています。

    小林

    トヨタアリーナ東京の運用設計全体を見ている中で、施設の利用ルール策定を担当しているのですが、これが想像以上に複雑で。建築的な仕様がほぼ確定している状態から、「どう使うか」の運用面を整理していかなければならない。特に主催者向けのレギュレーション設計については、調整の難易度が高いと感じています。建築法規、保安基準などの条件は絶対に守られなければならないとしたうえで、そこに演出や導線の自由度、会場レイアウトの柔軟性といった主催者のニーズをどう折り込むか。その際に、音楽興行やスポーツイベントに精通したメンバーの知見を活かして、形式的なルールではなく、実効性のある運用指針をどう作るかが肝になります。

  • インタビュアー

    誰か一人が最終判断を下すというより、チームで検討を重ね、議論を詰めていくのでしょうか。

    小林

    その通りです。アリーナ事業部内にも建築系のバックグラウンドを持つスタッフもいれば、音楽業界出身などもいて、非常に多様な視点があります。時にルール作りで判断に迷うことがあります。そういう時こそさまざまな現場知見を持ち寄って、バランスの取れたルールをチームで一つひとつ積み上げていくことができていると思っています。

QUESTION 04

開業後に実施したい、取り組みたいと考えていることはありますか。

  • 大石

    大きく2つあります。ひとつは、トヨタアリーナ東京の運営全体としてホスピタリティの質を高めていくことです。アルバルク東京の主催興行でも、現場のスタッフ対応について「説明が丁寧だった」「案内がわかりやすかった」と評価いただくことが多く、それは同じ会社の者としてとても誇らしい部分です。トヨタアリーナ東京でも同様に、来場者や利用者に対してフラストレーションなく、気持ちよく過ごしていただける運営を実現したいと考えています。
    そのためには、主催者や来場者の導線、施設の使い勝手、運用ルールの柔軟性といった部分に常に目を向けて、必要に応じて改善や調整を行っていく。施設のハードに追加・修正していくことも含め、フィードバックループを継続的に回していくことが重要だと思っています。
    そして2点目は、トヨタアリーナ東京という拠点がクラブ全体の中で果たす役割についてです。これまではフロントスタッフが飯田橋、アカデミースタッフが府中、ホームゲームは渋谷と拠点が分散していましたが、トヨタアリーナ東京の開業によって、それらを1つの施設に集約できる。
    そうなると、私たち施設管理側も、選手やアカデミースタッフと日常的に接点ができるようになります。これは単なる物理的な近さ以上に、クラブとしての一体感を生み、組織間の意思疎通や情報共有にも良い影響を与えるはずです。同じ現場で顔を合わせることで、判断のスピードも上がるでしょうし、運営の質にも直結すると考えています。

    小林

    「魅力のある施設」を維持していくうえで、当然ハード・ソフト面の継続的なアップデートは必要ですが、今回は特に“エネルギー運用”の部分を重視しています。
    トヨタアリーナ東京は設計段階からサステナビリティをコンセプトの1つとして掲げていて、電力の再エネ化なども採用した施設になっています。ただ、それはスタート地点にすぎない。実際に施設が稼働してから、エネルギー消費のパターンや傾向を把握し、3年後・5年後を見据えた運用改善をしていく必要があると考えています。

    例えば水道光熱費は、施設運営上の固定費ですし、1円でも圧縮できればそのまま利益に跳ね返ってくる。単にコスト削減というよりも、設計段階で想定していたエネルギー効率が、実際の運用でどうだったかを検証して、必要なら機器の運転条件などを見直す。そうした取り組みを積み重ねることで、トヨタアリーナ東京の掲げる“サステナビリティ”が継続的なものになると考えています。
    まずは新築当初のスペックを少しでも長く発揮し続けられるように維持管理をすること、さらに新しい技術を適切なタイミングで施設に取り入れていくことが施設の価値を落とさない鍵になります。

QUESTION 05

お二人から見てアルバルク東京のアリーナ事業部はどんな職場?

  • 大石

    本当にポジティブな組織という印象を持っています。
    さまざまなバックグラウンドの方がいますが、お互いを尊重し合っていて、意見が一方的に否定されるといった空気はまったくありません。情報共有もスムーズで、風通しの良さを日々感じます。
    「このアリーナをどう育てていくか」「このプロジェクトを成功させたい」という前向きな姿勢が、すごく心強いですし、それが施設の魅力にもつながっていると思います。
    また、個人的な印象かもしれませんが、気持ちの面で若々しい方が多いと思います。私は年齢的には中盤より上のほうだと思うんですけど(笑)、周囲の若い人たちに刺激を受けて、ランニングを再開したり、バスケットボールをまた始めたりするようになりました。

    小林

    皆さん、それぞれの業界で専門性を持って活躍されていて、本当に勉強になることが多いです。相談すれば、必ず何かしらの学びが返ってくるような環境ですね。大石が話したように、「いいアリーナをつくろう」という共通の目標があるので、全体としてポジティブな空気感があると思います。そういう雰囲気の中で仕事ができるのは、とても恵まれた環境だと感じています。
    あと、私自身スポーツが好きなんですけど、社内でもサッカーや野球が好きな人も多くて、業務外でも「今度この試合見に行きませんか?」みたいな会話がよくあるんです。そういう何気ない交流が生まれやすい環境って、やっぱりプロスポーツクラブならではだと思いますね。
    バスケットに限らず、野球やサッカーが好きな人も多いですし、バスケットのスタッフをしながら他のスポーツを楽しんでいる人もいます。趣味としても、業務の参考としても、自然とスポーツと接点のある日常があるのは、この会社の大きな特徴だと思います。

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